トップページ / Start Seite / Start Site

 

ある音楽紀行に参加して


木管五重奏団 ハンブルク=大阪、カーデンベルゲのコンサートで好演する。

 

カーデンベルゲ・音楽=オルガン週間の第3日に訪れた人たちは新進気鋭の木管五重奏団

「アンサンブル・ハンブルク=大阪」のガイドで、「ヨーロッパ音楽紀行」に参加することとなった。

同アンサンブルは、カーデンベルゲ教会教区、アム・ドブロック文化教会主宰の当コンサートで成功を収めた。

 

演奏は、フルートが高田照世、オーボエ:仲村志乃、クラリネット:ジーグリット・ルドゥル=クーユース、

ホルン:市川克明、ファゴット:ローター・パルマー。

 

は、モーツアルトの歌劇「魔笛」序曲。この作品は本来オーケストラで演奏されるが、

木管五重奏用に編曲されたものが、新鮮で、輝かしい流麗さでもって演奏された。続いてジーグリット・

ルドゥル=クーユースの温かで魅力的な司会進行と共に、各楽器が紹介された。「魔笛」タミーノのアリアから、

プロコフィエフ作曲「ピーターと狼」の猫までオリジナル作品の中の各楽器の響きを思い出させる心引かれる

楽器紹介となった。

 

有名な「パッヘルベルのカノン」は、あるフレーズが何度も繰り返されて音楽を形作られ、進行する。演奏され

個々の楽器の響きの変化が、それを生き生きとした、変化に富んだものであることを、聴衆に体験させた。

 

エドヴァルド・モーリッツの「木管五重奏曲・作品41」は小鳥がさえずるようなスケルツォ、

重厚な響きのアンダンテ、異国情緒あふれるフィナーレなど、4つの楽章からなる極めて印象深い作品で、

素晴らしいアンサンブルで演奏された。

 

オーストリア、ドイツの後、音楽紀行は、チェコへ。ライヒャ作曲「イングリッシュホルンと木管四重奏のための

「アンダンテ」では、息の合ったアンサンブルの伴奏により、小柄な仲村志乃が大きなイングリッシュホルンを、

非の打ち所のないアンブシュアーと、素晴らしく温かい音色で演奏した。

 

旅はイタリアへ。映画音楽作曲家として名声を得た、ニーノ・ロータ作曲の「小さな音楽の捧げもの」は

興味深く、印象に残った。無調性ではないが、斬新な響きと、優雅で豊かな表現力に富む作品である。

アンサンブル・ハンブルク=大阪は、躍動感溢れるフガートを効果的に演奏し、アンサンブル能力の高さを

証明した。

 

イサーク・アルベニスの「スペイン組曲」より、娯楽音楽として有名な2つの舞曲が演奏された。その

アンサンブルは入念に織り上げられた衣装の様に、考えられ、練り上げられたものだった。

 

旅の最後はハンガリー。同国を代表し、ファルカッシュの「4つの古典舞踏」木管アンサンブル用編曲版が

演奏された。アンサンブル・ハンブルク=大阪はこの踊りを、心を奪われるような勢いと、正確な明快さにより、

生き生きと軽やかに演奏した。理知的だけでなく、心のこもった熱演と言えよう。

 

奇抜なアンコールは日本の童謡「犬のおまわりさん」。ジーグリット・ルドゥル=クーユースが、「アンサンブルの

日本人のメンバー3人ともが、子どもの頃に歌った曲です」と説明していた。同アンサンブルホルン奏者、

市川克明の編曲により、日本の童謡に欧米的効果が加えられた。実に見事で、爽やかなコンサートの夕べで

あった。

 

インゲボルク  ファン ディーケン / 校訂:曽川加恵

 

新聞批評・記事へ戻る。

 

お問い合わせ/ アンサンブル・ハンブルク=大阪へのEメール